統計情報は、全て地域(全国も含む)別に観測値を登録しています。
統計LODでは、地域を表すコードとして「統計に用いる標準地域コード」「小地域コード」「メッシュコード」を利用しており、地域は次元の1つとして定義しています。
- 統計に用いる標準地域コード
- 小地域コード、メッシュコード
統計に用いる標準地域コード
統計に用いる標準地域コードの概要
統計に用いる標準地域コードについて、統計LODでは、地域を表すコードと、1970年4月以降の廃置分合等情報のデータを提供しています。
統計に用いる標準地域コードとは
統計に用いる標準地域コードとは、都道府県及び市町村の区域を示す統計情報の表章及び当該情報の相互利用のための基準であり、統計審議会の答申を踏まえ、昭和45年4月(1970年4月)に定められたものです。以後、合併等により市町村等の区域に変更が生じた場合には、その都度、改正が行われます。
情報処理の効率化と円滑化に資するために総務省(当時:自治省)が昭和43年に全国の都道府県及び市区町村のコードを「全国地方公共団体コード」として設定していますが、統計に用いる標標準地域コードはこれを踏襲するとともに、全国地方公共団体コードにおいては設定されていない支庁・振興局、郡に係るコードも整備しています。
また、都道府県コード及び市区町村コードは、JISX0401及びJISX0402でそれぞれ規格化されていますが、標準地域コードはこれと同様です。
・標準地域コードの桁数(5桁)
1桁目から2桁目:都道府県のコードを意味します。
3桁目から5桁目:市区町村等のコードを意味します。000は都道府県となります。
(例)
00000 全国
01000 北海道
01100 札幌市
01101 札幌市中央区
01330 渡島総合振興局
詳細は「総務省 統計に用いる標準地域コード」をご参照ください。
※「全国地方公共団体コード」は6桁で構成されていますが、6桁目はチェックディジットであり、先頭の5桁は標準地域コードと同じです。
なお、標準地域コードは数字5桁で表されますが、統計LODでは先頭に「C」を付加した英数字6桁で表します。
廃置分合等情報
1970年4月以降の市区町村の新設、廃止、分離、分割、合併、編入、名称変更、政令指定都市施行、境界変更等の情報が蓄積されています。
統計に用いる標準地域コードの定義内容
地域を表すコードと廃置分合等情報
地域は次元の1つとして定義しています。
地域の情報は、「標準地域コード・エンティティ」と廃置分合等による変更情報を記載した「変更事由・エンティティ」の2つのエンティティ(データのまとまり)で構成されています。
標準地域コードの情報には、廃置分合等による変更に伴い有効期間が存在します。上図の例であれば、A村とB村は2001年3月31日まで存在しますが、2001年4月1日以降は存在しません。また、C町が存在する期間は2001年4月1日から2011年3月31日までになります。
このように、標準地域コード・エンティティは、廃置分合等の施行日を境にそれぞれ別のエンティティとなることから、各エンティティを「期間つき標準地域コード・エンティティ」と呼び、「期間つき標準地域コード」は「<標準地域コード>-<施行年月日>」で表します。
期間のつかない標準地域コードは「簡易標準地域コード」と呼びます。「簡易標準地域コード」については、「期間つき標準地域コード」に対して、最新または過去の期間付き標準地域コードであることを定義します。
個々の期間つき標準地域コード・エンティティは、そのコードがその期間において指し示す市区町村に関する情報、その期間の前後の期間つき標準地域コード・エンティティへのリンクを持ちます。
また、期間の開始や終了の理由となった廃置分合等情報を指す変更事由・エンティティ(ない場合もあり)へのリンクを持ちます。
変更事由・エンティティは、廃置分合等情報を持つとともに、変更前・後の期間つき標準地域コード・エンティティ(1つまたは複数)へのリンクを持ちます。
例えば、町から市への市制施行の場合には、廃止される町と新設される市のそれぞれの期間つき標準地域コード・エンティティに1つずつ(計2つ)のリンクを持ちます。また、市と町の間での境界変更の場合では、市と町に係る新旧それぞれの期間つき標準地域コード・エンティティに1つずつ(計4つ)のリンクを持ちます。
期間つき標準地域コード・エンティティと変更事由・エンティティの関係を、春日部市の合併、市制変更を例にして下図に示します。
行政区分の定義について
標準地域コード・エンティティは、市区町村に関する情報として行政区分を持ちます。
行政区分は、都道府県、特別区部、郡、支庁・振興局、市、町、村、区、特別区、地方、市部・郡部及び大都市圏・都市圏に区分されており、行政区分間の階層関係や集約関係を定義しています。
行政区分間の関係は下図の通りとなっています。
なお、階層関係は行政単位の各要素に対して定義し、集約関係は個々の期間つき標準地域コードに対して定義しています。
それぞれのデータ構造のイメージを下図に示します。
行政区分は、期間付き標準地域コードに対して付与します。通常は1つの地域に1つ付与することとなりますが、「政令指定都市」「中核市」「特例市」の場合は、それぞれの区分に加え、上位の区分である「市」も付与します。
期間付き標準地域コードに付与する行政区分の例を下図に示します。
小地域コード、メッシュコード
小地域コード
小地域コードの概要
小地域コードは、市区町村を、町丁・字等によって細分した地域を表すコードで、おおむね市区町村内の「△△町」、「〇〇2丁目」、「字□□」などの区域に対応しています。
統計LODでは、平成27年国勢調査で使われている小地域コードを提供しています。
・小地域コードの桁数
1桁目から5桁目:市区町村のコードを意味します。
6桁目から11桁目:町丁・字等のコードを意味します。大字・町名単位の地域の場合は4桁のコードとなります。
(例)
012020310 港町
01202031001 港町1丁目
01202031002 港町2丁目
※統計LODでは先頭に「S」を付加した英数字で表します。
小地域コードの定義内容
小地域コードには、地域の名称などに加え、各地域が属する市区町村の情報や、地理的情報としてポリゴンを定義しています。
各地域が属する市区町村の情報については、統計表の調査日時点の期間付き標準地域コードを定義しています。
メッシュコード
メッシュコードの概要
メッシュコードは、緯度・経度に基づき地域を網の目の分割した区域を表すコードです。
統計で用いる「地域メッシュ」は、昭和48年に総務省(当時:行政管理庁)により告示された「統計に用いる標準地域メッシュおよび標準地域メッシュ・コード」に基づいています。また、現在、地域メッシュは、JISX0410で規格化されています。
地域メッシュ統計の概要は「総務省統計局 地域メッシュ統計の概要」をご参照ください。
標準地域メッシュは、「基準地域メッシュ」「分割地域メッシュ」「統合地域メッシュ」の3種類が定められています。
基準地域メッシュは、第1次地域区画を基に区画されています。第1次地域区画は、緯度を40分間隔、経度を1度間隔に区分した区画で、これを縦横に8等分した区画が第2次地域区画、さらにこれを縦横に10等分した区画が第3次地域区画であり、この第3次地域区画が基準地域メッシュとなります。
分割地域メッシュは、基準地域メッシュの辺の長さを2分の1、4分の1又は8分の1に等分した区画です。
統計LODでは、これらの区画のうち、日本の国土にかかる第1次地域区画を対象に、
・基準地域メッシュ(第3次地域区画)を「第3次メッシュコード」
・基準地域メッシュの辺の長さを2分の1した区画(2分の1地域メッシュ)を「第4次メッシュコード」
・2分の1地域メッシュの辺の長さを2分の1した区画(4分の1地域メッシュ)を「第5次メッシュコード」
として提供しています。
なお、JIS JISX0410で規定されている地域メッシュコードは、その定義域が限定されるため、統計LODでは、将来的な対象地域の拡張を考慮し、世界メッシュコードを使用しています。世界メッシュコードは、標準地域メッシュコードの先頭に"20"を付与したコードです。
・世界メッシュコードの桁数
1桁目から2桁目 :"20"
3桁目から6桁目 :第1次地域区画を表すコード
7桁目から8桁目 :第2次地域区画を表すコード
9桁目から10桁目:第3次地域区画を表すコード(1桁目から10桁目:第3次メッシュコード)
11桁目 :第3次地域区画を縦横2等分した区画(2分の1地域メッシュ)を表す番号(1桁目から11桁目:第4次メッシュコード)
12桁目 :2分の1地域メッシュを縦横2等分した区画(4分の1地域メッシュ)を表す番号(1桁目から12桁目:第5次メッシュコード)
(例)
第3次メッシュコード:2052350001
第4次メッシュコード:20523500011
第5次メッシュコード:205235000111
※統計LODでは先頭に「G」を付加した英数字で表します。
メッシュコードの定義内容
メッシュコードには、各地域を表すコードなどに加え、地理的情報としてポリゴンを定義しています。
また、メッシュコードには、各区域について、北西、南東のそれぞれの頂点の緯度・経度を定義しています。